きちんとした測定を行い作ったオーダーメイドの読書用メガネと、既製老眼鏡(100円均一など…)の違い

きちんとした測定を行い作ったオーダーメイドの読書用メガネと、既製老眼鏡(100円均一など…)の違いは何かと思ったことはないでしょうか。

具体的な違いや素朴な疑問なども掲載しておりますのでご覧ください。

 

 

目次

■ 老眼になる基本的な知識と情報

■本題:既製老眼鏡(100円均一などで販売されている、とりあえずな老眼鏡)の問題点

■ アイポイントが正確に設定されているのか?

■ちゃんと測定を行いオーダーした老眼鏡

■「眼鏡のせいで老眼が進行した」

 

 

 

眼鏡店で注文する読書用(パソコン、スマホなど)のメガネと、郵便局や銀行や病院などで見かける既製の老眼鏡があります。
両者ともに近くを見るためのメガネですが、何がどのように違うのかということを説明します。

 

 

■ 老眼になる基本的な知識と情報 

 

「遠近両用レンズとは→」にページが移ります。

Q,そもそも老眼とは?なぜなる?皆なる?老眼にならない人がいる?
A,どのような方でも年齢を重ねられると老眼と言われる症状になります。なかなか老眼にならないという方でも実際にお話を聞くと老眼がである場合がよくあります。

 

 

上の図のように遠くの景色を見た時や近くのスマートフォンや本などを見た時に、黒い点線が一点に集まりピント調節を行い網膜に光が届くことにより映像として認識されます。

外からの光線は、眼球の角膜と水晶体を通り眼の奥にある網膜に届きます。

(もしも上の図の黒点線のように網膜上で光が一点に集まらない場合にはまりピントが合わない場合には映像がボヤけてしまいます。)

 

このピントを合わせる役割をするのが図の水色で表現している水晶体です。

上の図のように水晶体を膨張させたり薄くしたりすることで外界からの光線を曲げ、網膜上でピントが合うように調節しています。

人間の目は様々な位置にあるものを、瞬時に判断してピントが一点で合うように自動で調整する機能があります。カメラのオートフォーカスも人間の目のようにピントを合わせてくれます。

ピントが合わない、合いにくい場合には次の下図のように水晶体のピント調整ができなくなり眼の後ろでピントが合うようになっている可能性があります。

近くのピントを合わせる機能が低くなり赤点線のように眼の奥でピントが合う場合には物がボヤけて見えます。

 
水色で表現している水晶体は、年齢とともに硬くなり弾力性を失っていきます。また、水晶体の周りの筋肉も調節してピントを合わせる機能を徐々にですが失っていきます。

 

人間の目は水晶体の厚みを変化させることによってピント合わせを行います。

水晶体が固くなることやピント調節機能が低くなったこのような場合に老眼と言われております。

 

年齢を重ねられると誰でもピントを合わせる力(調節力)が弱まります。(緑の丸の部分が老眼の進行が早く感じる時期です)

近くの本やスマートフォンなどに焦点を合わせることができなくなる現象が一般的に老眼といわれています。

でも、誰でも絶対に老眼になりますので見えにくくなってショックを受ける必要は無いので安心してください。(近視の方の場合には老眼になっていても、メガネを外すと見える場合があるので気が付きにくいということもあります)


本の字を読む時の距離である30㎝~40㎝前後が見えにくくなるのは実は40才前後から始まります。

近視の方の場合は眼鏡をはずすと見えたりするので、老眼の自覚がない方もいらっしゃいますが、全ての人がほぼ平等に老眼が進みます。

 

 

 

■本題:既製老眼鏡(100円均一などで販売されている、とりあえずな老眼鏡)の問題点 

 

まず、レンズには上の写真のように光学中心があります。

どのような眼鏡でも、眼と光学中心が合っていることが大切です。

 

光学中心がズレると、どのようなことが起こるのか?:眼に余計な負担が掛かります。

→合っていないとプリズムが作用して見え方を損なったり、眼の傷みや頭痛や肩こりなどを引き起こす原因になります。

→見え方がおかしいと集中力を削ぐ原因になります。

 

 

既製老眼鏡の大きな問題点一覧

・枠とレンズのサイズが合っていないためレンズに歪みが大きいので見え方がおかしい

・お客様に合わせて光学中心を合わせていないのでプリズムが作用し余計な負担がかかる

・左右のレンズで中心が上下に大きくズレていることが多々ある

・レンズの中心など無視して製作されていることがある

・表記されている度数と違う度数が入っていることがある(左右共に違う度数や乱視が入っている場合もあります)

・集中力を欠く

 

 

左右の眼の度数が全く同じ人はかなり少ないです。

更に乱視の有無などもありますのでほとんどの方が左右の度数や乱視の違いがあります。

既製老眼鏡は大量生産されることを前提に作られております。

工場などでフレームごとにきちんと合わせて製作するわけではありません。

大量に安く作ることが目的です。

眼にピッタリ合うという以前に、製作の段階で数を作ることが前提ですのでお勧めはできません。

 

上記のことなどにより、100円均一などの既製老眼鏡を長時間使用すると「度数の差」によって眼の疲れや肩こりや頭痛などを感じる方もいらっしゃるようです。

見え方がおかしいと、知らず知らずのうちに疲れて集中力が欠けます。

 

■ アイポイントが正確に設定されているのか?  

"既成老眼鏡"と"オーダーメイドの老眼鏡"のレンズの中心の違い

 

 近くを見る時には、眼は内側に寄ります。

オーダーメイドの老眼鏡作製時には、瞳孔の中心とレンズの中心位置が図のように合うように近くに合うように、お客様に合わせて調整して製作します。

 既製老眼鏡(均一ショップなどその他)の場合には、画一的な仕様で大量生産することにより安くなる反面、アイポイントの位置関係を個別に設定しておりません。

既成老眼鏡ではレンズの中心も上の図のように遠方を見た場合でもズレていることが多いです。(筆者が以前に見た既成老眼鏡で驚いたのがレンズの光学中心がレンズの両端にあり明らかに目に良くないモノを見たことがあります)

レンズの中心のアイポイントのズレは眼精疲労などに影響する要因になります。(プリズムなどが作用するため目が疲れます)

既製老眼鏡をご利用する場合には5分程度の超短時間にした方が良いです。長時間にわたる既成老眼鏡のご利用は、眼の健康を考えるとご利用を控えた方が良いと思います。

 

 (この写真は長時間になる場合のイメージ写真です。)

 

 

■ちゃんと測定を行いオーダーした老眼鏡 

 

・視力測定を行って作製するオーダーメイド老眼鏡メガネを製作するときには

左右の度数の違いを考慮します。

・近くを見る距離がどれくらいの距離なのかをお伺いして度数を細かく刻みます。

・近を見る時の眼の位置を先ほどの図のように考慮して製作します。

→目を内側に寄ること、眼の高さなど

・メガネフレームの角度、眼とレンズの距離、耳への掛かり具合の調整・フィッティングも行います。

・フレームとレンズの歪などがないように枠入れ調整を行います。

 

上記簡単にですがたかが老眼鏡と言っても眼のことですので、きちんと作った方が眼の為にも良いので参考にしていただければと思います。

 

 

■「眼鏡のせいで老眼が進行した」 

少し脱線しますが、「老眼になってメガネを合わせると眼が悪くなる」「眼鏡を合わせたのにすぐに合わなくなった」「老眼を合わせると度数が進んで目が悪くなった」というようなことをよく聞きます。

「眼鏡のせいで老眼が進行した」ということはほぼありえません。

実際にはそういうことはほとんどの場合で老眼の進行が早く感じる時期(下の図の緑〇マークの)に該当する方がほとんどです。

※老眼が進行するのには個人差があります。図は一般的な平均データであるとご理解ください。

きちんとした距離に合わせた途端に度数が進行したように感じる方のほとんどが、年齢的に老眼が進みやすい時期に眼鏡を作り変えた場合が多いです。

メガネのイシガミでは老眼の進行に伴って度数が進んだ場合にでも保証にてお度数の交換を無料にて承っておりますので安心していただけると思います。

※保証期間があります。「安心保証のページへ→」

 

たくさんのお客様に、「オーダーメイドの老眼鏡と、既製老眼鏡の違いってなに?」と聞かれます。

メガネは医療の部分を併せ持ちますので上述した内容を考慮したものを正確に製作する必要があります。

 もちろん「値段」の問題があります。

現在はオーダーメイドメガネもお求めやすくなっており選択するデザインの幅も広がりました。

メガネのイシガミでは、オーダーメイドメガネを4,980(税込)よりご用意しております。

(測定から調整など全て行います。測定にお時間が必要なのと、レンズの度数によってはお日にちを頂戴しております)

もし、既製老眼鏡のご利用を考えられているときは、一度、メガネのイシガミにて視力測定をお申し付けください。違いをご体感いただけると思います。